なんかもうどうでもいいよね?
いまだに僕は彼女をゆるせていないらしい。
嗚呼なんて器の小さい。なんて、未練がましいこと。
うすっぺらい笑顔を本物にしてみせる手品には定評がある僕です。
大丈夫、そう、「ぼくはきみがすきだよ?」うん出来る出来る。
まぁそんなぽえってぃな呟きはよしこさんですね。
で、珍しくべーこんれたすの話。
なんか某はるさんとメールしてたらちょっとカッとなって電車でむくつなとか書いてみた。
結論としては、わたしは綱吉に夢を見過ぎているということがわかりました。
・・・・・・・・・いいです。いやもう、それでいいです。夢、つめこんじゃえばいんじゃね!
イメージは。
ツンツン→殺意にすり替わる「好き」→開き直り(ちょっとまともに悩む)→全開デレでただの変態と化す
というのがわたしのむくつな観。っていうか骸観。
でもぶっちゃけツンツンしか書いたことないっていう。
そこが一番おいしいんじゃないかと思ってるって言う。
っていうか、完全にツンツンしきれてないツンツンだっていう。
・・・・・ま、いっか!
余談ですが私の脳内では、骸とツナが絡むとデフォでツナ←雲雀がもれなくついてきます。
誰得!
俺得だよ!!
ごぼ、とひどい音がして口からこぼれるのは、紅い紅い紅い。
あぁ、俺ってまだ人間だったんだよかったよかった。なんて薄ぼんやりと沙のかかった頭で考える。
ごほごほと重なる咳を押し殺すように枕に埋めて血のあじしかしない唾液をなんとか嚥下した。余計苦しいのは知っているけれど、ばかだから他に方法を知らないのだ。
しずまれしずまれ、とからだに無理矢理言い聞かせて、ひたすら波がさるまで耐え続けた。
ぜぃぜぃと荒い息をなんとか整え血まみれのベッドでくしゃくしゃに体をまるめる。どくりどくり体内で熱が渦巻き恋する乙女でもないのに鼓動ばかりが高鳴っている音がうるさくい。うるさくて、泣きそうだ。いや、きっと、だいじょうぶ、薬がききさえすれば、一晩でこえられる。そう、シャマルだって言っていた。(その一晩を乗り切るのが、しんどいのだが)
どうか誰も気付きませんように。と祈りをこめて顔をあげ、
「こんばんはご機嫌麗しいようでなによりです、ドン・ボンゴレ」
しまった最悪、なんてこと!
特徴的すぎる髪型と無駄すぎる麗しい面が見下ろしている。いま二番目くらいに見たくなかったかおだ。(一番は、あの、過保護がすぎる右腕だが)
「おまえ、いつ、」
「つい先刻。しばらく苦痛にのたうちまわる君の姿を見学させていただいていました」
「……シュミわる」
精一杯の皮肉もげほげほと血にまみれていては効果もない。
噎せるのどに、骨張った掌が、のびてくる。あごをつかまれてぐい、とひかれれば、力無い身体は抵抗をしてくれない。ひんやり、とした体温が熱をうばっていった。
「…つめたい」
「きみが熱いんですよ馬鹿ですね」
馬鹿です。
と、憎々しげな呟きに交ざった別のなにかを、感じたけれど。
ぬるり、と口元をなぜていった何かの感触にもともと麻痺している思考が一瞬完全に機能を放棄した。
「~~~っみぎゃああむぐぐが」
自分でもよく分からない悲鳴が血濡れの唇からほとばしる前に、が、っと。容赦もなにもない掌に覆われた。
すい、と。寄せられた蒼と赤の瞳が、酷薄さを宿してすがめられる。
「うるさいですね。そののど掻き切っていっそ楽にしてさしあげましょうか?」
そして、耳朶にふきこまれるのは、音色だけは睦言のようにあまったるい、純然たる脅迫。
なんていう素朴な意見さえがっちりホールドしてくるてのひらに吸い込まれていった。
文句も言えやしないかわりに非難をこめてにらみつけると、ぺろり、と。うすももの舌が血に染まってもいないのに、紅い唇を、なぞる。
・・・・・・・・。
ああ、それだけならばなんて絵になる仕種。悪魔が獲物を前にしているような、そんな。魂ごと奪われそうな美しさは、けれど、神に反する類のもの。
・・・・・・お前は一体その顔とそのいかがわしさで何人の女の子をかどわかした!?
ちくしょうこれだから顔がいいやつは!!
「……変わった毒ですね」
などと、顔がよろしくないやつからのめらめら燃える嫉妬の炎もどこふく風で、うるわしき悪魔は思索にふける。
………いやおまえさ、毒たしかめるにしてももっと他に方法あるだろとか、それ男にやるとか嫌がらせでしかないよなああ嫌がらせなんだろ!とか。
もうだめだツッコム気力もありやしない。「だろ?」とか言ってみせるのが今の俺にできる精一杯なのだ。
「……こんな癖のある薬物、すぐにどこの仕業か知れるでしょう、なのに、なぜ、」
「ほら、おれ、一応、ボスだろ?こんな、みっともない、すがたで、部下に、不安、感を、与えないように、って思っ、てさ」
「………へぇ、それは」
さすがは慈悲深いと評判のドン・ボンゴレですね。とうっそり微笑む表情は、白い三日月のようにひやりと、こわい。
思わずごめんなさい嘘です見栄張りました、と正直に告白してしまう自分の弱さがかなしいです。あれ、こいつの上司のはずだよな、俺。
なんというか、途端にもどった無表情に、何だかほっとするとか、絶対ほかじゃありえないと思う。
はぁ、とこぼすのは諦めの精神調整の嘆息か酸素を求めた生命維持行為か。
「……みんな、悲しむ、からさ。心配、かけたく、ないんだ。」
「……傲慢ですね」
「そ?」
「部下が怪我だの何だの黙っていると、怒るくにせ」
「は、はは。だから、俺、のわがまま。見つかると、怒ら、れるから。ない、しょに、してくれよ?」
げほげほ、と再びむせて、
ごろりとベットに横たわり無駄に高い天井をあおぐ。生理的な涙の膜がじゃまをするけれど、傍らにいるそいつの顔を、決して見間違えたりはしない。ぼんやり微笑みかければ、ほら、嫌そうな顔。
「……でも、失敗、したな。お前、に見つか、っちゃった」
ごめん。
手を伸ばして、白い頬にふれた。ひんやりしてつめたい。
「……何故ですか、僕が君の心配などするはずもないのに」
「うん。」
「むしろ、さっさとしんでくださった方がありがたい。君のように甘い人間が、ここまでこうしておめおめ生き延びたことこそが奇跡です」
「……うん、」
「・・・・・・僕は、君が、苦しかろうが辛かろうが、泣こうがわめこうが・・・・・・・生きようが、死のうが。どうだって、いいんです。君なんて、どうでも。」
「うん。・・・・・ごめんな。」
見上げた瞳はオッドアイ。写る感情もウラハラ。
ひどく怒っているくせに、ひどく泣き出しそうな目を、して。
ごめん、と。そんな顔させてごめん。俺のこと嫌いでいたいんだよな、いなくちゃいけないんだよな、おまえは。だのに、揺れる自分が認められなくて、許せないのだろう。
……だから、
「ごめん。」
冷たい頬にすいつくような熱いてのひら。上から捕まえたくせに、それをひきはがせない白くてきれいな指が、かすかに紅く汚れていた。
(……ごめん、)
それでもこのてを拒まれないことを、喜ぶ俺は、相変わらず弱くて甘くてダメな奴で。
……たぶんついでに、とてもズルくなってしまったな、と。思うのだ。
(あれ、これってむく→←ツナじゃね?)
(でも心境的にはむく(無自覚恋愛感情)→←(保護者愛)つななんだけどね!まぁなんでもいいか!)
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