「二息歩行」が頭から離れません。たすけて。
いろいろあって怒涛のように8月が過ぎていきます。やめて!!ほんともうやめて!!
とりあえずいろいろ書きたいのがあるし、やらなくちゃなこともあるし、やりたいこともあるし。
悔いがないなんて、絶対的に無理なのは知っているので、精一杯疲れてやろうと思います。
明日は久々にひとりきりで過ごすなんの予定もない日です。
一人の日が久しぶりって私にしてはありえない事態。
最近の自分の甘えたっぷりとか、ダメ人間さとか自己中心さに腹が立つので、少し、自分を見つめなおすべきだと思う。自制であり自省。
自分のことを殺すのには、なれていたはずなのだけれど。
心の中で殺されてきた私の残骸がざまぁwwって笑ってる感じ。急にできなくなる。
あ全然関係ないけど、続きは突発「夏戦争」のケンジ+カズマ。
これは+だろ。やまなしおちなしいみなし。
どうやら私は思いのほかケンジさんがすきらしいよ。
今後の目標は。
●Fate/Extraの男主×セイバー
●サイトの整理
●ときメモ3←開き直り(笑
カズマくん、かっこよかったよ。
その、たったひとこと。
あまりに拙いし、なんの装飾もない、けれどそれゆえに真実の。
キングカズマに向けられたのではなく、それは紛れもなく彼自身へと注がれた賛辞だった。
多分、それだけで十分だった。
がたんばたばたばったん。
遠くの方で物音がした。ような気がしたので大音量で音楽を流していたヘッドフォンを外してじぃと扉の方を睨む。
いち、にい、さん‥‥。
心の中でゆっくり数をかぞえる。
「カズマくんっ!!!」
ばたん、と一層けたたましい音とともに部屋に押し入ってきたのは、もみくちゃにされてただでさえ冴えない様相がまして気の毒になっている人物だ。
一年近くぶりの再会にも関わらず、挨拶さえまともにしないままがたたん、と彼は勝手に今まさに入ってきた扉を閉める。
その間、僅か数秒。なんという機敏な動作。
呆れと関心をこめて眺めていると、そのままずるずるとへたり込んだ。まぁ、この一族の人たちエネルギッシュだからな、と他人事のように思いつつ。
「お疲れ様、ケンジさん」
労いの言葉をかけると、ようやく上げた目線がこちらと出会う。
へにゃり、と溶けるような情けない表情で笑う様は、ああ、うん、記憶の中の姿と遜色ない。
「お久ぶり、カズマくん。ごめんね、早々に騒がしくて。」
ちょっと大きくなった?なんて、親戚のおじさんが言うようなことを呟く。
そういう彼も髪も伸びて、少年特有の体のうすさは少し、薄らいだように思う。けれど、
「ケンジさんは、相変わらずみたいだね」
「そ、それは嫌味‥‥!?」
確かに背は伸びてないけど!!とずぅん、と背景にどんよりした空気を醸し出している。
少しばかり低めの背丈とか、そこはかとなく漂う頼りなさは、もうきっと彼に馴染んだ持ち味に違いない、と思う、たぶん、きっと。だから、嫌味ではなく純然たる事実でしょう、とさらっと言って見せれば、しゅうん、とその空気が沈むのがよくわかる。
‥‥ほんとーに、相変わらずなんだから。
「‥‥もっと、自信持てばいいのに」
でなければ、中々どうしてシビアなうちの親戚がこれだけ大仰に歓待するはずもないのだし。きっとあの、栄おばあちゃんに認められることもなかっただろう。何より、あの、男嫌いで通っていたナツキ姉が、気を許すはずもない。
――――多分、自分だって。
「え?何かいった?」
なのに、本人がこれだ。「べつに」とそっけなく答えれば、年下の相手に対してまでもうろたえているこの仕様も無さ。
どうでもいいけどね。
はぁ、と溜息をついた音にびくりと肩をすくめて、怯えた視線がへにょへにょ突き刺さってくる。
と、その視線が自分の後ろにあるPCの画面へ突き刺さると、ぱぁ、と一気に表情を明るくしてずずいと無遠慮に詰め寄ってきた。
「あ!キングカズマ!!そうそう、新作のPV見たよ」
楽しげな笑顔を浮かべ、とん、とPC画面の枠に触れ。にこりと誇らしそうな笑みを向けるのは、何故かキングカズマへ、ではなく。
「やっぱりすごいね、カズマくん」
ぱちくり、と目を瞬く。
キングカズマを褒められるのは慣れている。だって『彼』はネットのヒーローだ。そう仕向けてきたし、そうあるよう最善は尽くしている。
――――けれどそれは、ネット上の話、なのであって。
「‥‥べつ、に」
慣れないし、困る。
ケンジさんは、変なとこ鋭くて鈍いから、いやなんだ。
前のときだってそうだった。いちねんまえのあの事件の折、一番活躍したのは彼だったはずなのに、「ナツキ先輩はすごい」「この家のひとたちはすごい」だのそんなことばかりくちにして。
そして、「カズマくん、かっこよかったよ」だ。
『‥‥僕、負けちゃったんだけど?』
『負けてないよ。すごく、かっこよかった』
からりと笑ったその笑顔は、少しだけ栄おばあちゃんのそれに似ていた、かもしれない。
ざわざわと近付く足音が聞こえてくる。
ああ、お迎えが来たらしい。「婿殿ー」なんて呼び名が聞こえてきて、びくり、と肩がはねるのを見た。
ぎちぎちぎこちない動きで首をめぐらせる姿が滑稽で、思わず噴き出すと勢いよく肩を掴まれた。「他人事だと思って!」だって他人事じゃんか。
「ここかー!!」
ばたん、と彼が入って来た時より随分あらあらしい音と共に扉が開かれる。
ひぎゃ、とみじめな悲鳴をあげる彼をよそに、我らが親族は彼の首をがっちりホールドすると、そのままずるずると引きずって行った。
あーあー。
最後の最後まで助けを求めるような目線を送ってくるから、ふ、っと笑って手を振ってあげた。
そんな、なんて口が動くのが見えたけれど、そのままあれよあれよと言う間にさらわれて行ってしまった。
「愛されてるね、ケンジさん」
勿論、自分もその道理にはずれていないと、言うまでもないことなで誰にも言わないけれど。
(カズマはケンジさんが大好きだと嬉しい)
(別にらぶでもいいけどらいくがいい)