わんどでしあわせ家族計画がみたい。
エスルルは頑張ればかこうかなぁと思うけれど、あるるは見たい。せつにみたい。
私が思っていたよりエストはぽえってぃだった、ということを理解した。
そしてちゅうに。
そこがイイ。のは知っているけれど。
・・・・・・でもぽえってぃだった。でも好きだ。
め、目が痛い・・・・・目が痛い・・・・・・。
なんか、自分のありようのくずさにとことん反吐が出る。
私はなんなんだ、もう。
いい加減にすればいいのに。ばかだなぁ。
以下えするる+あるばろ
決してやじるしとかではないあたりがポイント。
自分で思ってたよりも、エストとアルバロのコンビのぎっすぎすしてる感じが好きらしい。光闇ぐっと。あの対称さとお互いに嫌悪して憎悪して認められないかんじたまんない。
エスルルの時はアルバロがきもいwwwwと思ってればいいし、アルルのときはエストがクズめ、とか思っていればいい。せつに。
暇そうだね、と、前置きなくかけられた言葉に、ルルは読んでいた本から顔をあげた。
娯楽室という場所にいれば知り合いの多い彼女のこと、話しかけられることは幾度もある。けれど、そんな唐突かつ愉悦のにじむ声音の持ち主には、ひとりしか心当たりがない。
「アルバロ」
常の経験から、ほのかににじませた彼女の警戒心などまるでものともせず、鮮やかな髪の色の青年は、にっこり、微笑んだ。
「珍しいなぁ、今日はエスト君と一緒じゃないんだ?」
「えっと、この後課題を見てもらう約束なの、エストに!」
エスト、と名前をつむぐだけで、とろけそうに甘い、少女の表情。
背景におはなが咲いて見えるなぁ、とぼんやり思いつつ、アルバロは笑った。
「ルルちゃんってさぁ」
「うん」
「大好きだよね?エスト君のこと」
オブラートさのかけらもない言葉に、少女は琥珀色の瞳をまたたかせる。
ためらいは、ほんの一瞬。即座に幸せそうなとろける笑顔をうかべて、彼女は迷いなくつむぐ。
「うん、だいすきよ!!」
その衒いのない、無邪気ともいえる言葉に、そう、と答えるアルバロの声はひどく楽しげだ。
自然な動作で断りもなくルル隣の椅子に陣取り、覗き込むように見上げる視線は、なにかを測るように。
「どうしてそんなに好きなの?彼、あんなに君に冷たいのに。なに、実は彼、私には優しいのよ~、とか。言うつもりなのかな」
「やさしい?」
きょとん、と首を傾げた後「ううん」と横に振った。
「エストは、優しいこともあるけど、同じかそれ以上に意地悪なこともたくさんあるもの」
「じゃあ何処がそんなに好きなの?優秀だから?顔?それとも、ルルちゃんって実は、虐げられたい系の趣味でもあるの?」
「もう!アルバロって聞き方が意地悪よね!」
「ごめんごめん。つい気になっちゃって」
悪びれる気配などなく、しゃあしゃあとそう言い放った。その証拠に、でどこが良かったわけ?と平然と続きを促してみせる。その質問にこてり、とルルは首をかしげた。それは、答えられないから、ではなく。「だって」と、アルバロを見返す瞳には、まるで迷いがない。
「エストが、エストだから好きなの」
無条件にして無垢。迷いなくまっすぐ。ルルは答える。
当たり前だわ、と如実に語る琥珀の瞳を見おろして、淡く、男はわらった。
「へぇ‥‥すごいなぁ、ルルちゃんは」
「そうかしら!」
「うん、すごいすごい。―――――俺は、絶対ごめんだなぁ、って思うけどね」
「うんうん!‥‥‥え?」
うっすら細めた赤みがかった瞳は、かけらも笑っていない。
くすくす、と空々し響くこえをこぼして、アルバロはひどく無造作にルルに手を伸ばす。すぅ、と髪に触れた指先が、ぞっとするほどに冷たい。
意味を取りかねる、その、口元だけの微笑みを見上げて、ルルが続きを選びかねていた、時。
「ルル」
少し硬い少年の声が空間を静止した。勢いよく振り返れば、そこには。
「エスト!」
「やぁ、エスト君。遅かったねぇ」
ぱ、っと瞬間にルルは花が咲いたような笑顔を浮かべる。ついでに隣のアルバロには白々しい微笑みが。ひらひら、と振ってくるてのひらを心底忌々しそうにエストは睨んだ。こわいねぇ、とくすくす笑う姿に、年不相応に刻まれた眉間のしわが一層深くなる。
苦虫をかみつぶしたような顔のまま、かたん、と机に片手をのせた。
「ルル、それで、僕に見て欲しいと言っていた課題はどこにあるんですか?」
きらきら、とまぶしい瞳でエストを見上げていたルルは、そこではた、と動きを止めた。そして、きょろきょろとそれまで読んでいた本をひっくり返したり、マントをはたはたとさせたりして、至極真剣な顔を作る。
「エスト、課題が家出しちゃったわ!」
「‥‥寝言は寝てから言ってください。どうせ、そそっかしいあなたのことですから、部屋にでも置いてきたんでしょう」
「うう‥‥そう思います‥‥」
かみつぶしていた苦虫をさらに何匹か追加して、エストはさらに、大きなため息をついた。
「はぁ‥‥待っていてあげますから、早く行ってきてください」
「うん!ありがとう、エスト!‥‥あそれじゃあ、アルバロ、またね!」
「はいはい、行ってらっしゃーい」
ぱたぱた、と軽やかに足音を立てて女子寮に向かう少女の後姿を見送って、音もなくエストはそのテーブルを離れていこうとする。
それを見越していたのか、「ねぇエスト君」と先手を打った言葉をかける。
エストは答えるかわりにかすかに眉をつりあげ、視線だけをそそいだ。かなうなら今すぐに立ち去りたい、ありありと顔に書かれている。
「ルルちゃんって、かわいいねぇ」
「‥‥‥‥」
決定的に、エストの眉間にしわがよる。
わぉブリザード、と口には出さずひっそり思った。うっそり細めた瞳は、ちらりと深く赤みがかる。
「ルルちゃんにとってエスト君は王子様なんだ?無条件で、盲信的で。可愛いねぇ、ほんと」
「‥‥何を言っているんですかあなたは。想像力が豊かで羨ましい限りです」
「おやおや、王子様はご機嫌ななめなようで?」
おうじさま、とからかう色をもったその言葉は、人の神経を逆なでする。見下したような冷ややかなまなざしを相対する人物にまっすぐに向けて、エストの口元に張り付いた笑みは、あまりに冷たい。
「その悪趣味な設定に乗っ取るならは、あなたはたちの悪い道化でしょうね?」
「あはは、言うねぇ、エスト君。でも、俺は物語を楽しくするために努力する、とってもとっても良い魔法使いだと思うけどなぁ」
「でしたら、まして必要ありません」
ばっさり、と切り捨てる。
ちらりと向けた視線の先、かけてくる少女の姿が視界にうつる。桃色の髪がふわふわ揺れるお姫様。
そっと、瞳を和ませてその姿を迎える少年の横顔は、おそらく本人も気づかないうちに甘い。
「あの人がいるだけで、十分、面白いと思いますから」
それでは、とマントの裾を翻し、闇色の少年は、彼女のもとへと歩いて行った。
あまりに潔いその態度に、道化と呼ばれた青年は、かすかに喉を鳴らしてお姫様と王子様を見まもった。
「なるほど。それもそうかな」
しあわせな空気を漂わせる二人をながめ。
やっぱり、かわいくておもしろくて。
(ああ、きもちわるいなぁ)
と、やわらかい笑顔の下で、思うのだ。
(なかが悪いエストとアルバロがすきです。)
(ルルは常にすきすきオーラが出ている。それが正義)