やっぱりなれないことはしないものです。ほぼ毎日予定があるのがとてもつらいです。
でも今日(昨日)は久々図書館いって本借りました。
始めて気にいった帽子をみつけたので、るんるん気分でかぶって御出掛ですよ。
自分の幸せのやすさがとてもいとしいな、と初めて思った(笑
何冊か借りましたが、今回は恩田さんの『ブラザーサン シスタームーン』っつーのが印象にあります。
相変わらずえぐるようなフック。あるいはスクリューパンチ。
痛いところをつかれるその快感。いや、別にエムじゃないです。
話自体は別に・・・・・、なんですが、1章に出てくる女性の独白が、すごく突き刺さる。
『書くというのは業』、『書くというのは癖』っていう表現があまりにツボって苦しい。最近自分の書いてるものって何なの?意味あるの?みたいな話をしたとこだったから、なんかもうタイムリー過ぎてはははは。
ちょっと読書ブームきたのでしばらく普通に本読みます。
以下、友達にささげる予定の零崎さんちの舞織ちゃん。
あの兄は変態だ。
それもただの変態じゃない。生粋の殺人鬼であり妹萌えで、 大嘘つきの変態だ。
「悩んでいるのかい、伊織ちゃん」
一番見たくないタイミングで一番見たくない姿が現れた。変態で最低でどうしようもないのに、優しくて頼りがいのある安らかな表情で。
……こんなところまで、来ないで欲しかったですよ。
出そうな文句は、うっかり浮かびかけていた涙といっしょに飲み込んだ。しょっぱいぜぃ、と皮肉る自分のことは正直嘲笑ってやりたい。
「……悩んでいますよ。」
「それはいけない。私の可愛い妹を煩わせるとは。お兄ちゃんに話してごらん?伊織ちゃん」
眼鏡の奥の柔らかい瞳が語りかけてくる。
瞬間、ふっ、と心がやすらぐ。
当たり前のような懐かしいそのやすらぎにまかせたまま、
「てめぇが原因だこの変態兄貴!!」
顔面へ容赦ない頭突きを繰り出した。殺人鬼として、ではない、あくまで可愛らしい女の子の、しかし必殺(正しい意味で、だ)の一撃。
それすらさらりとかわして逆にはぐとかされてしまった。うざい、上にぶっちゃけ悔しい。
何とかそれを振り払っても、兄はにこにこ悦にいっているままだ。ヤバイこの人真性だった。そういうところは忘れたくても忘れられない。
「おやおや。うふふ、私としては拳的な手法で語り合うのは是非弟とかそれらとやりたい類のことなんだけどね、ああでも可愛い弟に手をあげるのも好ましいわけじゃない、もちろん。つまり妹とはより一層そんな野蛮な行為はしたくないわけだよ。出来ればこう、蝶よ花よとしとやかかつ慎ましやかで可愛い妹に 」
「どうでもいいですよ、その妹論は。この変態変態ド変態」
「うふふ、残念。」
伊織ちゃん?
びくり、とかたが、はねる。
やめてやめてと泣き叫んでも、きっとやめないだろう。優しくて優しくて、異質で異常な大事な家族。
大事な ひと。
「双識さんがいけないんですよぅ。変態なおにーちゃんなくせに無駄に優しいから、無為に美形だったりするから、無意味に、かっこいいから。」
「うーん、これは意外とストレートに褒められているのかな。」
「違います。怒ってるんです。双識さん、お兄ちゃん、教えてくださいよ、どうしてですか。」
「なにがだい?」
「お兄ちゃん、お兄ちゃんは、どうして私を置いていくんですか」
兄は口を閉ざす。
それはそうだ。零崎伊織はその答えを知らないから、この、零崎双識がその答えを語るはずがない。
だからこんなの意味がない。ただの自己満足あるいは、ただの、自傷行為。
「勝手にしんでんじゃ、ないですよ。ばか兄貴、この嘘つき」
おまけに夢にまで出張しちゃって。そんなに心配なら。ちゃんと生き残りやがれって話ですよぅ。
睨みつけると、鮮明な記憶で作られたただの幻は、それでも見覚えのある兄のかおでわらうのだ。
大嫌いです、
その針金みたいな肩に頭を預けて思わず呟いていて。あぁ、にたものきょうだいですね、わたしたち。なんて、思った。
うそつき きょうだい _